【対談:LDH×U-NEXT】ファンのための「LDH TV」にかける想いとは
 【対談:LDH×U-NEXT】ファンのための「LDH TV」にかける想いとは
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2018/01/26
ブログ

 【対談:LDH×U-NEXT】ファンのための「LDH TV」にかける想いとは

株式会社LDH JAPAN(本社:東京都目黒区、代表取締役CEO:森 雅貴、以下「LDH」)提供するファンクラブ会員のための動画配信サービス「LDH TV」が、2017年12月12日の準備開局を経て、2018年1月1日に本開局を迎えた。

本サービスはU-NEXTが運営を行なっているが、LDHとU-NEXTという新たな組み合わせに、社内でも驚きの声があがったことも事実だ。

そこで、「LDH TV」に託した「想い」、それを実現するまでの経緯、さらには今後の未来図について、対談というかたちでお話をうかがった。ご登壇いただいた原崎氏、峯山氏はいずれも、ファンの方々を大切にするLDHで、実際にファンの気持ちに寄り添ってきた面々だ。

(取材日:2017年12月12日)

 

【参加者】

株式会社LDH JAPAN メディアコンテンツ部

部長 原崎昌俊氏

課長 峯山 新氏

株式会社U-NEXT 執行役員

脇田庄三

  

「LDH TV」は、リアルタイムな“ファンとメンバーの架け橋”

−実は今日は、準備開局当日(12月12日)です。開局おめでとうございます。後ほどサービスの内容などもお聞きしますが、まずはこの新サービス「LDH TV」立ち上げの背景を教えてください。

原崎:我々が所属しているメディアコンテンツ部は、ファンクラブ事業とモバイル事業を運営しています。現状のファンクラブは、会報誌発行のほか、ファンの方が実際にメンバーに会えたり、特別なイベントに行けたりする特典があります。また、「メンバーにダンスを教えてもらいたい!」「Music Video に出演したい!」といった、ファンの方の夢を叶える“あなたの夢を、叶えます!!” という企画を実施しましたが、HIROさんが「もっとそういう機会を増やそう」と。ファンクラブ会員限定サービスとなったのも、ファンの方がより楽しめるように、ファンとメンバーの夢の架け橋になれるように、という理由からです。

−LDHさんは現在非常に大きな組織、グループになっていますが、それでも以前と変わらずファンの方々を大事にされているんですね。

原崎:モバイル事業の担当を10年くらいやっているんですが、多くのファンの方々に支えられています。ファンあってのLDH。ファンの方々がいてくれるからアーティストが活動できる。EXILEはその精神を一番大事にしているので、LDH全体としても各アーティストとしても、ファンの方になにかしら還元していきたいという想いは強いですね。

−動画配信サービスを用いることで、ファンの方との交流は、よりインタラクティブになりそうです。

原崎:そうですね。目標は定期的にイベントをやって、ファンの方々をご招待することです。今回も「LDH TV」の立ち上げにあたってトークショーを行い、ファンクラブ会員の方に参加していただきました。これまではライブ以外の接点は少なかったと思うので、新たな接点を持っていただけますね。

−ファンの方々はどんな年齢層なのでしょう?

原崎:とても幅広いですね。EXILE が活動を開始してから17年目になるので、小さい頃から家族で一緒にEXILE を見て、大人になって三代目J Soul BrothersやGENERATIONSのファンになってくれたり、親子で応援してくれたりしている方もたくさんいらっしゃいます。

脇田:「LDH TV」の事前申込の年齢層は、10代後半から20代が山で、その後40代から50代前半にまたクッと山があるんですよ。

原崎:長くファンでいてくれる方が多いんですよね。

−ファンの方を大事にされる精神は、以前から文化としてあるのでしょうか。

峯山:特にEXILEメンバーは、様々な経験を経てきて「ファンあっての自分たち」、「ファンの方々がいなければステージに立つことができない」ということを実感しているんです。社名のLDH(=Love, Dream, Happiness)も自分たちが主語ではなくて、ファンの方たちが主体ですからね。ファンの方々にもっと楽しんでいただくためにはどうすればいいだろう、というのが、すべての根本にあります。

原崎:LDHはダンス&ボーカル・アクトスクールや飲食、アパレルなどの展開、またEXILE CUP(小学校4年生から6年生を対象としたフットサル大会)やDANCE CUP(子どもたちを対象としたダンス大会)などの社会貢献プロジェクトも行っています。これらはいずれも、ファンの方にもっと楽しんでいただきたい、子どもたちの夢を応援したいという想いからはじまっています。

<small>ファンクラブの会報誌がずらり。今までは会報誌でレポートされていたイベントも、今後は動画でお届けする構想もあるという。</small>

 

ここでしか見られない、オリジナル番組とライブビューイング

−コンテンツについては、どういう特徴がありますか?

峯山:地上波ではできないことにも挑戦していきたいですね。グループではもちろん個人としての番組や企画を作って、メンバーの魅力をさらに知ってほしい。個人的な趣味や個々の番組をやることによってファンの方には、もっと人間性を知ってもらって、深堀りしてほしい。挑戦的な企画や内容もファンの方がいる場だからこそ汲み取ってもらえるはず、という安心感もあります。それが一番のポイントですよね。さらに長期的な目線で言えば、個々の活動がアーティストの居場所になるといいなと思います。

脇田:今週末(12月17日)からスタートするライブビューイングも魅力です。予定が合わない人や移動中の人が、自分のデバイスでライブビューイングと同じ動画を見られたらいいんじゃないかということで、当初から、アプリ上でライブビューイングを実現したい、というのはアイデアとしてありましたよね。今週末は三代目 J Soul Brothers、GENERATIONSのライブの千秋楽も配信されますからね。三代目 J Soul Brothersに関しては、ライブビューイングを行わずLDH TV独占配信となるので、どのくらいの反応があるか楽しみです。

−ライブビューイング動画は「LDH TV」用に撮影しているのでしょうか?

峯山:今回ライブビューイングをやっていない三代目J Soul Brothersの千秋楽はオリジナルで撮影していますし、ライブビューイングをやるGENERATIONSは、同じ映像を配信しています。DVDやBlu-rayと比べても、ライブ自体の内容は一緒ですが、トークも違いますし、髪型や衣装を変えている人もいます。

−違うパターンが見られるというのもうれしいですし、なにより「LDH TV」独占というのも魅力ですね。

原崎:いろいろな事情でライブビューイングにも行けないケースがあると思うので、すごく楽しんでもらえると思います。映像もかなりきれいです。

原崎:ライブの大小にかかわらず、様々なエリアでの公演を配信したり、ライブ以外の舞台も展開できたりすると面白いですよね。「今LDH TVを見ている何番の人に◯◯をプレゼント!」のように、生だからこそ楽しめるような企画も考えています。

−UI(User Interface)についても、LDHさんのこだわりがあるのでしょうか。

原崎:そうですね、かなりこだわりました。

脇田:まずUIの構造をお話すると、リニア配信、ライブビューイング、ビデオ・オン・デマンド、という3部構成になっています。リニア配信は24時間放送。従来のテレビ放送のように、決まったスケジュールに沿って配信するので、タイムスケジュールをご確認いただけます。

原崎:1月1日の本開局を迎えると、メンバーが出演した映画やドラマも見られるようになるんですよね?(※取材日は2017年12月12日。現在は反映済)

脇田:はい、例えば岩田剛典さんが主演された『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』は、ビデオ・オン・デマンド作品として配信します。また、左側のメニュー部分にはアーティスト名が並びますし、検索しても表示されます。たとえば岩田さんを検索すれば『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』が出てくるようになりますね。

−映画、ドラマのコンテンツ数はどれくらいですか?

脇田:最終的には、作品数として60-70作品。エピソード数だと200くらいでしょうか。

原崎:ラインアップが充実していくと会員の方にはさらに満足していただけるコンテンツになりますよね。

−この映画、ドラマの調達力というのは、弊社と組む理由のひとつだったんでしょうか。

原崎:映像配信サービスではU-NEXTさんと組むことで、LDHが考えている以上のものができるのではないか、と。

峯山: U-NEXTさんは動画配信サービスの先駆者の1社ですよね。コンテンツが豊富だし、見やすいし、使いやすいと思っていました。

脇田:ありがとうございます。出演作品も充実していきますので、ぜひご期待ください。

<small>株式会社LDH JAPANメディアコンテンツ部 原崎昌俊氏</small>

力を入れたのは、“メンバーの想いを具現化すること”

−立ち上げまではご苦労もあったと思います。

原崎:そうですね。ファンの方はよく知っていると思いますが、メンバーは定期的にグループの「メンバー会議」をやっています。そういう場でメンバーのやりたいことをヒアリングしていきました。どのメンバーも、やりたいことのアイデアが豊富ですし熱量もありますので、それをどのように形にしていくか。

−各自がやりたいことをLDH TVで実現していく、と。

峯山:「LDH TV」では、メンバーがやりたいことを具体的に映像にして、テレビではなかなか出せない“色”を出していきたいですね。

−個々の色を出して知ってもらおうとすると、ファンクラブ以外の方にも見てほしいという欲も出てくるのでは?と予想されますが、今後も変わらず「ファンクラブ限定」でしょうか?

峯山:当面は考えていませんが、時と場合によって変わってくいかもしれないですね。考え方と時代の流れもありますし、頑なになるのではなく、臨機応変にいきたいとは思っています。

脇田:LDHさんからは、ファンの方はもちろんですが、アーティストの方々のプラスになればいいというスタンスを感じます。劇団EXILEさんの作品があるのもうれしいですよね。

−今後は舞台も配信される予定ですか?

峯山:そうですね。それもあると思います。特に俳優はプライベートが見えにくいので、ここで一人ひとりにスポット当てたいという想いはあります。

<small>株式会社LDH JAPANメディアコンテンツ部 峯山新氏</small> 

常に、ファンの方に満足いただける場でありたい

−ファンの方々の反応はいかがでしたでしょうか。

峯山:おかげさまで、様々な反響をいただきました。特にTHE RAMPAGEは、まだあまり地上波には出ていないので、意外な一面を発見していただけるかもしれません。実際に、ドッキリやゲームをやっているオリジナル番組を見て「THE RAMPAGEって面白いじゃん」という声もありました。GENERATIONSのオリジナル番組も好評ですね。ただ、毎月継続的にお届けしないといけない。開局までは、どちらかというとU-NEXTさんが大変だったと思いますが、今後はLDH次第のところもありますよね。

脇田:まだ配信されていませんが、お宝映像もたくさん眠っていると聞いています。ファンの方は喜ぶでしょうね。

峯山:映画はなんとなく価格設定のイメージがありますが、「LDH TV」で配信している動画は「これが本当に1000円の価値なの?」と思われてしまってはダメですから、1000円以上の価値を提供し続けないといけないですよね。

−オリジナルコンテンツの本数的な目標値はありますか?

峯山:基本的にはグループごとに月〜金をまわしていくイメージなので、週1本は必ず更新されます。

−先ほど「ファンの方が1000円という対価に満足することが重要」というお話がありましたが、改めてどういうサービスを目指されているか教えてください。

峯山:今まで地上波で見られなかった動画をお届けしたいというのはあります。最初に話していた時は、社会貢献的な意味合いも込めてやろうと。時々、入院されている方からお便りをもらうこともあるんです。スマホならイヤホンをすれば見られる場合もある。そういう意味も込めて、ライブを「LDH TV」で配信する意義はあるなと。また、ファンの皆さんに新しいグループを知ってほしいという想いもあります。家族みんながどこかのグループを好きになって、家でのコミュニケーションツールのひとつになったらいいなと。

−素敵な想いですね。

峯山:一方で、アーティスト側から考えると、ここが鍛錬の場でもあると思います。話すことが苦手な人が番組を通して話術を身に付ける。場数って重要ですからね。

−ファンの方からすると、アーティストの方が“育っていく”過程を見られるのもうれしいでしょうね。では最後に、ファンの方々にメッセージをお願いします。

原崎:ファンクラブ限定サービスだからこそ、ここでしか出せない、ここだから出せるコンテンツや表情もあると思うし、より本質に沿った内容をお届けできると思います。チームとして活動しているけれど、アーティストは、それぞれにものすごい決意を持って臨んでいます。「なんとなく」ではなく、「喜んでもらうために」「楽しんでもらうために」を本気で考えている。もちろん、ファンの方々はその想いを知ってくださっていると思いますが、LDHの想いを知ることでさらに好きになってもらえるといいなと。「LDH TV」を機に、アーティストを身近に感じていただけることが一番うれしいです。

−U-NEXTとしても、ファンの方々のご期待に添えるよう、そしてLDHさんの熱い想いを体現できるよう、引き続き努力してまいります。本日はどうもありがとうございました。

<small>ページトップの写真は右から、株式会社LDH JAPAN メディアコンテンツ部 峯山新氏、原崎昌俊氏、株式会社U-NEXT 堤 天心、脇田庄三</small>